激動の1997年を全力で駆け抜けた、安室奈美恵と渡辺淳一をコラボする

　タイトル中、敬称は省略いたしました。

　2017年9月、歌手の安室奈美恵さんが、1年後の引退を発表しました。奇しくも、安室さんが1997年に“CAN YOU CELEBRATE?”でレコード大賞を受賞してから、20年目の出来事でした（受賞は2年連続）。

　では、1997年とは、どんな年だったのでしょうか？ひと言でいえば、激動の年でした。良いことにも、悪いことにも、極端な1年でした。

　1997年11月16日、サッカー日本代表が、マレーシアのジョホールバルで、ワールドカップ（フランス大会）初出場を決めました。延長戦の末に岡野雅行選手が決勝のゴールを決めたこの試合は、「ジョホールバル」の歓喜と呼ばれています。

　「歓喜」できたのは束の間で、翌日には日本の金融界に衝撃がはしりました。11月17日に、北海道拓殖銀行が経営破綻しました。さらに、追い討ちをかけるかのように、11月24日には山一証券が、自主廃業に追い込まれました。日本の経済界は、金融恐慌に突入する寸前でした。

　その頃、安室人気に便乗（？）して大ヒットした商品がありました。アムロジピンという血圧の薬です。当時の商品名は、“アムロジン”でした。別に、医師の間で安室の人気が特別に高かったわけではありません。それでも、アムロジン→「安室人」→“アムラー”と連想が進むので、名前が覚えやすかったのです。20年経った今でも、わが国では、「カルシウムチャンネル拮抗薬」と呼ばれる降圧剤の中で、アムロジピンの処方件数が他を圧倒しています。少し、人気が先行し過ぎているのではないでしょうか？腎臓が悪い人、むくみやすい人、ストレスで血圧が上がっている人などには、シルニジピンの方が優れているはずです。

　安室奈美恵さんの他に、激動の1997年を駆け抜けた人物がもうひとり居ます。渡辺淳一さんです。1997年2月に発売された小説「失楽園」は、たちまちベストセラーになりました。そして、「失楽園」は、この年の流行語大賞を受賞しました。この本のテーマは、不倫です。純文学（？）にしては過激な性描写が、話題になりました。そういえば、2017年も、政治家と芸能人の不倫疑惑が取り沙汰されましたね。どこまでも、疑惑です。本当に「一線を越えた」かどうかは、当事者にしかわかりません。

　下の写真は、2017年11月26日の朝日新聞の記事です。